さぁ、オレと恋をしてみようか
*オススメ杏仁豆腐
次の日も、わたしは仕事で8時40分に家を出た。


「芽衣子、気を付けてな?」
「うん」
「車に轢かれないように、ちゃんと前見てな?」
「はいはい」
「知らない人には、」
「あー!!もう、うるさいっ!!行ってきます!!」


昨日、お父さんは休日出勤だったらしく代わりに今日、休みになったらしい。


そんなお父さんは、常に心配してくるというか、子離れができてないお父さんで。


休みでいる時は、いつもこんな感じで言ってくる。


お母さんには、『一人娘だから、心配で仕方ないのよ』と、言われたけど、それにしたって知らない人には付いていかないよ…。


もう20歳だよ?いくらなんでも『飴あげるから、おいで』なんて言われて、知らない人にホイホイ付いて行くわけがない。


お父さんのことを若干、ウザく思いながら〝miwa〟へと急いだ。


「おはようございまーす」
「あ、おはよう。芽衣子ちゃん」
「今日も、よろしくね」
「はーい」


美和子さんと剛史さんに挨拶をし、カバンを奥にある部屋に置き、ブラウンのエプロンとハンチングを被り、さっそく掃除を始めた。


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