深く沈む心臓。

鬱陶しい。

自分と付き合っていた相手が、
さようならを告げずに
いなくなってから、
しばらく経った。

私の中で、
時間が進まない。
立て続けに嫌な事ばかりだった。

そう、私は梅雨の初めに
親がいない私を、
育ててくれた祖母が、
病で亡くなったばかりだった。

その後にすぐに自分と
付き合っていた相手が、
亡くなった。

こんな事は人生でそうそう
あるものでわないと、
自分がまるで
疫病神にも感じた。

時々思い出す、バイクの音。
けど声は思い出せない。
人は辛い記憶を消そうとする。
なにかの本に書いてあった。

空を見る気も地面を見る気にも
ならない。

ただ、
焦点が合わない目で前を見ていた。

外を歩いている馬鹿笑いをしている、
若者にすら腹を立たない。

少し考えるとすぐ発作が起きる。
私は幼い頃から持病持ちで、
ここ最近はすぐに発作になる。

医者から言わせると
ストレスからもなるらしい。
けれど私はストレスと思いたくない。

これから1人で頑張っていかなければ
いけないという現実が待っているから。
< 2 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop