確かにやってくれていないことにキレて、喧嘩腰に責めれば、相手も腹を立てて余計やってくれないだろう。


本当に孝史がいてくれて良かった。

今は目の前で一生懸命タップしてくれている弟。


環奈はずっと頼りないと思ってバカにしていた弟に、初めて頼りがいを感じた。


絶対に100万回タップして、そして明日クラスのみんなを説得しよう。

環奈は強くそう思った。絶対に生き続けるために……。


「孝史、有り難うね」


「え? 何だよ。お礼は全員がクリアしてからでいいよ」


孝史が微笑む。

その頼もしい顔に、環奈は思わず涙ぐんだ。