生贄投票
「あのさぁ、もしかしたらもしかしてなんだけど」


涼花が二人の顔を交互に見る。


「何だ?」


修太が聞いた。


「こういうのはどうかな? 実は二階堂は自殺じゃなくて、誰かに殺されてたりして、それで犯人の名前がSTARって日記に書いてあってさぁ、それを見た二階堂のお兄さんが、妹の敵討ちに行って、返り討ちにあったとか」


「オマエ……ドラマの観過ぎだっつーの」


涼花の突拍子もない発想に、修太は思わず笑った。


「ダメかな?」


「ううん。私もその可能性はあると思う」


「おっ、さすがミナト。話が分かるじゃん」


「ねぇ、先生の家に行ってみない? もしかしたらその日記に、何か書いてあるかもしれないじゃん」


美奈都は真顔で話した。
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