おでこにキス。
そして今。
それから、昴はさっそく私を家に送っていくついでに両親に挨拶しにきた。


お母さんは、

『あら、本当に200円でイイ男がつれた』

と大はしゃぎしたし、お父さんはどこか安心したようなホッとした顔をしていた。



次の日、昴はまたイタリアへと帰り私は一人暮らしのアパートへと戻った。


今度はちゃんと連絡先を交換して、薬指には婚約指輪。


昴は、今やっている仕事が片付いたら一度、日本に帰ってくる。


私達は、思い出の中の二人ではなくなったのだ。


今を生きてる。二人で。







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