冴えない彼はメガネを外すとキス魔になります!
慌てた進藤

午後8時。


夕方、今日中に終わらせたい仕事があると大木さんに言われ急な残業になった。
週末は『246』で呑むことが習慣になっていたけど、仕事なら仕方ない。


「手伝おうか?」

そばで聞いていた今日子が声をかけてくれた。
私はさっき大木さんが置いていった図面を見ながら


「これなら大丈夫かな…。
今日子たちは『246』に行ってていいよ。
早く終われば合流するし…進藤も外出先から直で向かうってさっきLINEで入って来てたしね。」


「まったく、予定立てて持って来てって話だよね、大木さんも。」


「月曜日の展示会に設計者が立ち会うんだって。
私も誘われたけど、こっちでフォローしますって断った。」


大木さんは月曜日に開催される展示会に急遽ヘルプで外出するらしい。
私が行ったところで手伝うことなんてたかが知れてる。


ただ女性がいるだけで、ちょっとばかり場が華やぐんだろうけど、そう言う役割は若い女性に世代交代しているつもりなので…。
社交辞令だろう。



私がお断りしたら、大木さんはすぐに管理課にいる去年入った新人の子にお願いしてたもん。



作業が終わり、大木さんに図面をチェックしてもらう。

「正野、サンキューな。助かった。これで月曜日は心置きなく展示会へ行けるよ。」


「どういたしまして!」


「今度、飯でも奢るから!」


「期待してま…」

バタ、バタ、バタ、バタ、バタ、バタ…!!!!!




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