私にモテ期がやってきた

 ④モテモテの教育実習生

翌週、月曜日。

いつものように朝練を見てから教室に入ると、クラスの女子たちがはしゃいでいる声が聞こえる。
いつもは席にいる美里も、他の女子グループに混ざっておしゃべりをしている。
私は机に鞄を置くと、美里がいるグループに近づいて声をかけた。

「おはよう」
「おはよう智美」
「智美ちゃん、おはよう」
「あっ。佐伯さん、おはよう」

最近は、美里以外の女子ともしゃべるようになった。

「どうしたの?
なんかみんな、ソワソワしてない?」
気になることを、ストレートに聞いてみた。

「あー。智美は知らないんだね。
今日から、このクラスに、教育実習の先生が来るらしいよ。
それがね、すっごいイケメンなんだって!」
美里が興奮気味に教えてくれる。

「へぇ、そうなんだ」
軽く返すと、周りのみんなの攻撃を受ける。

「まぁ、智美にはどうでもいいことだよね」
「そうそう」
「佐伯には、大和先輩って素敵な彼氏がいるんだもんね」
「大学も、いいところに入ったんだよね?」
「いいなぁ」

「そういえば、先輩が大学に入学してから会ってるの?」
美里の質問に、
「あっ、うん。
昨日、会ったよ」
そう答えたら、
「えっ?ホントに?
その話し、聞きたい!」

美里が言ったら、担任が教室に入ってきた。
その後ろには、さっき言っていた実習生らしき人が…。


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