夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加

リゲル(巨人の左足)

翌日の日曜日。

私は髪をブローし、念入りに化粧をした。

買った本でメイクを勉強してアイラインをひくと、我ながらいい感じだと思った。

足首までのブラウン系のエスニック風ワンピースを来て鏡の前にたったとき、私はふと思った。

マニキュア、買いにいこう!

私は設計士でCADを操作しなきゃならない。

専らキーボードからコマンド入力をする私はあまり爪を伸ばせないし、付け爪も仕事に支障が出る。

けど、マニキュアを塗るだけなら全然問題ない。

お腹も空いたし、出掛けよう。

時計を見れば午前9時を過ぎたところだった。

……今日こそ、アイツと出会わないようにしなきゃ。

私は神崎愛児との出来事を思い出しながら頭をぶんぶんと振った。
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