目なし女の消えない呪い
〈 もしかして、目なし女? 〉




美月はそう思うと、ゾッとして、震える足で立ち上がった。




この部屋に長くいてはいけないという予感がして、美月は愛子の部屋をあとにした。




外は激しい雨が降っていたが、美月は愛子の家にいることがイヤで、急いで自転車にまたがり、愛子の家を離れた。




そして美月は、愛子の家が見えなくなったコンビンニの前で自転車を止めて、警察に電話をかけた。




「人が死んでいるんです。

両目の眼球をえぐられて……。

今すぐ来て下さい。

住所は……」




この事件が、目なし女の呪いの始まりだった。




グループLINEの主、目なし女とは、いったい誰なのか?




美月の心の中に、そのことが暗い影を落としていた。
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