一生続く恋をしよう。
新しい毎日
「今日から、花光百貨店に配属されました

牧田 奈々です!よろしくお願いいたします‼」



90度のお辞儀をして挨拶する。


今は新入社員の御披露目会だ。


私はこの春から、アパレルブランドに就職し、社会人生活をスタートさせた。


地獄の新入社員研修を耐え抜き、配属されたのはこの地方では一番の売上を誇る、


花光百貨店。


ここのデパートは、売上が言い分かなり、数字に対してシビアだ。


どんなに有名なブランドでも売上がとれなければ、どんどん売り場を縮小。最終的には閉店させる。そして、新しいブランドを招致。


そうやって、お客様はいつも満足させているが、ブランド側からしたらいつ切られるか毎日ヒヤヒヤものだ。


とくに入れ替わりの早い、婦人服売り場。


その中では中規模の面積で展開するのが私が配属されたブランド、『style life』だ。



「えー。花光百貨店は、かなり厳しい店舗にはなりますがその分やりがいはあります。私達もサポートするので早く顧客様を作り、売上をとっていける販売員になってください。」



そう挨拶したのは、『style life』の店長の


三木 よう子 さんだ。


三木さんはよく雑誌にも特集される凄腕の販売員だ。


「………まぁ。新人はゆっくり元気に仕事してください!!」


そう爽やかに笑うのは、『style life men』
つまりは、メンズ店の店長の



糸川 彰 さんだ。


糸川さんもまた、凄腕の販売員で雑誌にもよく、イケメン販売員としても登場する。



糸川さんの挨拶で少し場の雰囲気が馴染む。先輩の販売員達が『よろしくー!』『頑張ってねー!』などと新入社員に話しかけ、いい雰囲気だ。


これならやっていけそう。



そう思った瞬間。


「黒木マネージャー。おはようございます。」


そう言って三木さんが頭を下げる。


場が、いっきに凍りつき、ピリッとした緊張感のある雰囲気に変わる。






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