一年の恋。一年後の恋。
牙を剥く


東海開発……
今も拓海はここにいるかわからない
けど、ここ以外しらない


自動ドアが開き
受付へと進む



可愛らしい女性が一人……
私に気がつき声をかけてきた


「いらっしゃいませ、どのようなご用件でしょうか?」



『……すみません、西川拓海さんをお願いしたいんですが、』


そういうと女性が少しだけ険しい顔をした


「………西川は只今外出しております」


『何時に戻りますか?』


「……わかりません」


『…そうですか、なら待ってますので戻ったら教えてください』


そう言ってロビーのソファへと移動した



座っていると、さっきまで対応してくれた女性の視線が痛い…
っていうか、内線もかけないで
拓海がいないって、なんでわかるの?

外出したばかりだったのかしら?
少し考え事をしていたら
昼休みになったのであろう、
ガヤガヤと、人の声がしてきた
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