最強モテ子と落ちない彼
5章 決戦の日
クラス合宿当日。

クラス合宿は金曜日の授業終了後にスタートして、土曜日のお昼に解散だ。

まず最初は夕食作り。

「七海、カレーのルウってこのくらいでいいの?」

料理には全く自信がないので、念のため鍋に投入する前に確認する。

「うん、大丈夫~。 薄かったら足せばいいし、濃かったらお湯入れりゃいいのよ」

「カレーってそんな豪快に作るもの?」

「部活の合宿ではいつもそんなもんよ」

「七海~、みそ汁しょっぱくなっちゃったよ!!」

今度は隣で風子が助けを求めてる。
七海はそれにも、お湯足して~とあっさり答えた。

班のみんながそのやり取りに笑う。

私も笑いながら、ふと隣の班に目を向けた。

高村が綺麗な仕草でサラダの野菜を切っていた。

他の男子みたく包丁に苦戦してる様子はない。

やっぱり。

高村は昔から勉強が出来るけど、
音楽とか家庭科とかいわゆる受験外の科目もソツなくこなしてた。

器用なんだよね。


「「いただきます」」

無事に完成したカレー、サラダ、お味噌汁をみんなで食べ始める。

七海指導のもと《THE・男の料理》みたいなノリで作ったけど、ちゃんと美味しい。

「学校行事ってさ、何が何でもカレー
作らせるよね。
ボ◯カレーに賄賂でももらってんのかな?」

「風子みたいなのが作っても失敗しないからでしょ」

「いやいや、私は一人で作ったらカレーも失敗する自信あるよ!」

風子がそう言うと、皆が笑った。










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