エリート医師に結婚しろと迫られてます


「君は、美月さんを使って、あなたと入れ替わって、僕を騙そうとしたんだ。本当にひどい人だ」


「いえ、あの…それは…」
兄のせいです。百パーセント。


「そんなに、僕に会いたくなかった?」
そんなこと言われて、悲しげに見つめられ、
腕の力を緩めて、優しく抱きしめられる。


「ごめんなさい…」
すっかり毒気を抜かれて、素直に謝る私。


森谷さんは、
さっきの厳しい目つきじゃなく、
恋人みたいな優しいまなざしで見る。


でも、そうやって何度も私の髪を触ってるうちに、いたずらっぽく目が輝いた。


「素直でいい子だ。
でも、犯した罪は二つとも償わなきゃね?」



一つ目にしてくれたキスは、
ゆっくりふれて、
段々深くなるような甘いキス。



次が…

ちょっと、何てキスなの!!


言葉で、とても説明できない…強烈な

唇だけじゃなくて…
彼の全身から求められるキス。


息が止まるかと思った…


2回だけなんて、言わないで…

もう一度なんて、
催促してしまいたくなるほどの、
溶けてしまうようなキスだった。



でも、彼は楽しんでいた。

冷静に。
私がどんな風になるのか、
ちゃんと見定めて。

それを見た後も、
彼は、満足そうな笑みを浮かべてた。
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