私は先輩の浮気相手。
先輩Story 3
「俺は離れないから」
―――…。
「そうだったんだね…」
「はい…、高校生になってからも、しゅうは平然と浮気をしていました。
それはあたしの前でも…普通に」
持っていたジュースの缶を、強く握る。
弱いあたしの力では、漫画のように潰れない。
「でもそれって、彼に振り回されるんじゃない?」
「え…?」
「話を聞く限り、かすみちゃんが離れただけで浮気なんて、変な話でしょ。
彼はかすみちゃんを困らせたいだけだと思う」
「そ、そんなはず…」
待ってよ。
そんなわけないって言い切れる?
しゅうはわざとあたしと教室まで一緒に行って、着いたら別の女の子のところへ行く。
―それはまるで、見せ付けるかのように。