知らない貴方と、蜜月旅行
*ここは、どこですか!?
なんだか、体がフワフワしてる気がする。気のせいだろうか。私、ベッドで寝ているの…?いや、でもまさか…ね?


でも、なんだか、ものすごく気持ちがいい。こんな柔らかいお布団で寝られるなんて、幸せ…。


そう思いながら私は、寝返りを打った。……ん?寝返りを打てる…?え、まさか、本当にベッドで寝てる!?


パチパチと何度か瞬きをし、様子を伺う。あ、天井が見えた。部屋の感じからして、ホテルではない…よね。


ここは、男性の部屋…?カーテンも女っぽくないし、ただシンプルに、ベッドがあるだけ。しかも、このベッド広い…。家族がいる…?


『蒼井さぁ〜ん、お腹減りましたぁ』
『知らねぇよ、コンビニ行け』


と、その時。ドアの向こうから声が聞こえた。間違いなく複数いる…。しかも、男二人だ…。


二人でシェアしてるとか…?え、でもこの大きなベッド…。まさかまさか!?そういう二人っ!?


そう思ったら、なんだかベッドを占領してるのが申し訳なくなってきて、ガバッと布団を剥ぎ起き上がった。


それと同時に、頭がガンガンし、立っていられなくなった。……完全、二日酔いだ。


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