【短】大好きな君に伝えたいっ！

１回目

「今日もかっこいいなぁ」



お昼休み。

屋上でお弁当を食べながら、下を見続ける。



屋上から見えるのは中庭で、木にもたれ掛かって座り、パンを食べながら何かを読んでいる人物を私は見ている。




「毎日毎日飽きないね」


「飽きるわけないじゃん」




呆れたように友達の舞(まい)ちゃんはパンを頬張りながら私を見る。



私は天野月姫(あまの つき)。

高校３年生。



片想い歴10年目に突入です！





小学３年生の春、転校してきた彼、南星夜(みなみ せいや)くんに恋をした。



一目惚れっていうのかな？




桜舞い散る木の下で柔らかく笑った南くんに一瞬で恋に落ちた。


すごくキレイで、その光景は今も忘れられない。