居場所をください。
私だけ。
お昼を食べ、大荷物をもって会社に向かうも
長曽我部さんの姿も佐藤さんの姿もなくて
まぁ時間早いし…社長に番号聞かないと!
と社長室に向かっても社長すらいなかった。
結局、一人で食堂で待つしかなくて
私は一人で誰か来るのを待っていた。
誰もいない、静かな食堂でただ一人。
静寂に包まれた空間が冷たくて痛くて
その違和感だらけな空間に疑問を抱くこともなく
私は外へ出た。
「美鈴ちゃん!」
「佐藤さん…。」
「ごめんね、遅くなったね!」
「ううん、大丈夫。」
よかった。
誰かがいる安心感。
それを味わってしまった私は
もう孤独には耐えられない。