欲情プール
侵食の体温
大崎不動産で、専務の秘書として働き出してから…
残業も少なく、前職より帰宅時間が早くなってた。


あれから数日、聡の帰宅も早くなってて…
少しずつ、今後の話を進めてる。

ただ。


離婚が承諾されて浮かれてるのか、それとも最後だからなのか…
私への接し方は、今まで以上に優しくて。
まるで、何事もなかったかのように朗らかだった。

もしかしたら離婚話が無くなるんじゃないかって、僅かな期待を抱かせるほど…









「ごちそうさま。
相変わらず、聡の作るオムライスは絶品だねっ。
楽させてもらった上に大満足させてもらったから、明日は聡の好きなもの何でも作るよ?
何がいい?」


今日は早く帰ったからって、夕飯作りを買って出てくれた聡に…
感謝を告げながら、後片付けを始めると。


「ああっ、いいよ!片付けも俺がするから。
それより、明日は茄子と豆腐の揚げ出しがいいな!
茉歩の揚げ出しはプロレベルだからなぁ!」


「褒めすぎ。
聡の好みに合わせてるだけだって」

そう返しながらも、何度褒められても嬉しいもので。
遠慮された片付けも、さりげなくサポートを続けた。


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