溺れる恋は藁をも掴む

心の景色

 ワクワクするとか楽しい時間を過ごすと、それと同時に強烈に脳裏に刻まれた、記憶も蘇った。



 そんな俺に戒めを与えているかのように……


 ー脳裏に浮かび上がる光景ー


 母さんはギュッと下唇を噛み締めた。
言葉を失い、悲しい目をして前を向く。




 目の前には怒りの炎が燃え滾り、激しく罵倒を繰り返す、鬼の形相の親父。





 怒り、悲しみ、辛さ、不甲斐なさ、憎しみなどの、強烈な負のエネルギーを放出させた、重い空気に包まれた。
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