ゆっさ、ゆっさ、ゆっさ......


小さな上下の揺れが心地いい。


少しだけ目を開けると、目の前にはあたしの幼馴染みの翔(ショウ)の肩。


遠くには、オレンジ色に染めた夕焼け。


まだ4時なのに、もう暗くなってる。...もう12月だもんね。


「桜(サクラ)、起きてる?大丈夫か?」


あたたかい、落ち着く声。


あたしは、今翔におぶられて病院へ向かっている途中で。


「...ん。大丈夫。翔、ごめん。...重いでしょ?」


「気にすんなって。全然平気だから。」


うそばっかり。だって、背中にはあたし。左手にはふたり分のスクールバックを持ってるんだもん。しかも、征服のままだし。



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