ただ、思いつきのままに。(超不定期更新)

比較とは。男視点。




母から連絡が入って、急遽デートをとりやめてほしいことを彼女に伝える。





そしたら、なぜか彼女は怒り出した。




どうやら、自分より母を優先したことが嫌だったらしい。




何がそんなに不服なんだろうか。





泣きながら叫んで、感情をあらわにする彼女は、なかなかに、イイ。



母なら、こんなときは、黙って迫力のある笑顔で相手を睨み続けているだろうな。



彼女は、母とは全く違う。




そんな彼女を好きになったのは、もしかしたら母に対する反抗だったのかもしれない。




彼女と付き合ううちに、そう思うようになってきた。




笑うときは、口を開けて、目を歪めて、声に出して、笑う。




母だったら、口元をわずかに上げるだけだ。




好感が持てるのは、彼女。




悲しいときは、涙を流しながら、怒りも混ぜて、僕にぶつける。




母なら、多分無表情だ。



僕としては、彼女の方がいい。




悲しくても言ってくれないと僕は気がつけないから。





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