君と僕の白昼夢

心なんてもういらない



おかしくなった俺を見るみんなの目が痛い。


ヒソヒソなにか話してるやつ。


ざわざわとした教室内。



目を覚ました俺は耐えられなかった。


「あ…いや〜なんか夢でも…見てたのかも…」


そして教室を出た。





走って屋上へ向かった。


「卓!」


日和の声を無視して、全力で屋上へ向かった。





誰もいない屋上のフェンスに手をついた。


「はあ……はあ…」



走ったため、息は切れていた。


急に涙が溢れ出てきた。視界がぼやけるほどに。


「そんなこと……」


俺は崩れ落ち、フェンスに寄りかかって座り込んで下を向いた。


涙が枯れるくらい、泣いた。




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