笑わなくなった妖精が笑うには。

「おい、なあ。」
「無視するなって。」
私、藤倉瞳乃は声をかけられてます、しかも男子にね。
誰とも仲良くしないって決めたの!ただでさえ菱田さんの件で危ないのに。
ダメ、絶対ダメ。そう「ダメ絶対」
あとコイツはイケメンなのだ。なんでよりによって私の隣!?黒髪の王子様なんて求めてないっつーの!
つまり、「黒髪王子様系イケメン ダメ絶対!」ということだ。
「おい、なあ。」
ぎゃー、まだ話しかけてくる!無限ループか!?
「もしもーし?」
返事するしかない。
「なんですか?」
呆れたような顔でしょうがなく隣に目を向けると彼はにっと人懐っこく笑った。
…てか、こいつの名前なに?
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