WHAT COLOR IS LOVE
黄色の君
とても、とても離れたところに、君はいた。
きっと、手が届かないほど、遠い、遠いところに。
そんな君に、僕は出逢った。
出逢うことが、できた。
きっと、神様はいると、信じるしかないほど。
運命は、絶対にあると、信じるしかないほど。
君は、その、素敵な笑顔ひとつで、僕の前に現れた。
その、黄色ひとつで、僕の心を魅了した。
時には、何色にも光る君の太股を、ああ、そうか、黄色だったんだ、と気がついたときの僕の喜びが、君にわかるかい?
たくさんの期待と、たくさんの不安を、いつも心に秘めて。
僕は、君を思った。
また、会える?
もう、会えない?
同じことを、何度も何度も、繰り返し君に問う。
君は、何も言わずに、ただ、黄色くなっていく。
その光がまぶしくて、僕はいつも、目を閉じる。
君を、いつも、どんなときも見つめていたいけれど。
たとえば、僕の目が見えなくなっても、いつまでも、いつまでも。
僕は、君を思って見つめていたいけれど。
君は、いつも、まぶしくて。
それでも、君に、会いたくて。
会いたくて、会いたくて、君を困らせる。
僕らは遠く、遠く離れているのに。
僕はいつも君に、会いたい。と言った。
それはもう、毎日、毎日、言った。
夜になると、どうしても君が恋しくなって。
会いたい。会いたい。
君を呪縛して、苦しめた。
これは、愛かな?
ねぇ、どう思う?
これは、独占欲かな?
あるいは、ただの、わがままなのかな?
僕は、君も、もしかしたら、僕に会いたいと思ってくれていたら、と、いつも思っているんだよ。
この、僕に、会いたいと。
それは、わがままなのかな?
< 2 / 52 >

この作品をシェア

pagetop