御曹司と幼馴染の彼女ー天然娘がオチるまでー
って、いけない仕事中に余所事考えるなんて。


さぁ、コピー機のインク交換も紙補充も済んだからこれで大丈夫っと。


「コピー機の補充終わりましたので使用して頂いて大丈夫です。」

そう営業部の営業事務さんに伝えると


「はい、ありがとう。」

そう返事をもらって営業部でのお仕事は完了。

さて次は秘書室に重役宛の郵便物のお届けと。

営業部を出てエレベーターに向かうと

「お!泉じゃん。元気にやってるか?」

そう声を掛けられたので顔を上げるとそこに居たのは同期で研修班が一緒だった白石くん。
白石くんは営業部に配属されたのだ。

「うん、元気だよ!そっちこそどうよ?」

「今先輩に付いて外回りだよ。色々あるけどやり甲斐あって楽しいわ。」

そう爽やかな笑顔で答えてくれた。
彼、同期内で一番のイケメンだと梨乃ちゃんや紗希ちゃんが言ってたなぁ。
ちなみに研修班は4人で白石くん、私、梨乃ちゃん、紗希ちゃんの4人だった。
紗希ちゃんは私より10センチ背が高くてフワフワボブの可愛らしい顔立ちの子だけど口を開くと毒舌なのでそのギャップがまた面白くて研修中にすっかり仲良くなった。

ちなみに紗希ちゃんも同じ庶務課だけど彼女はその可愛さからか受付業務の担当なので庶務課の島には居ないのだ。

「そりゃ良かったわ。お互い頑張ろうね!」

「おう!また今度4人で飲もうぜ」
「了解。梨乃ちゃんには話しとくから紗希ちゃんには白石くんから伝えといてね!」
「おう!じゃあまたな!」

そうして別れてエレベーターに乗って向かう先は重役の執務室のある15階である。


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