ドクターと恋を始めました。【完】
CASE3
愁side






「ーー 続いての患者は…、」




今、行われてるのは外科カンファレンス。
患者の現在の状態やオペについて話し合う。




「海堂先生、よろしくお願いします。」




俺にマイクが回って来た。

マイク使わなくても普通の会議室なんだけど、まぁいっか。




「僕が担当しているのは17歳女子高校生の千葉 琴音さんです。病名はUAPです。

お手元にある資料をご覧ください。」


『心筋梗塞の手前ね…』




琴音のUAPは検査結果からみて、
かなりやばい状況まできている。

今週中にオペをしたいぐらいだ。




『冠動脈硬化の治療法としては、カテーテル治療が最適だと思うが?』


「僕も、初めはそう思ってましたが、千葉さんは検査結果を見る限り中等症ではなく重症なので冠動脈バイパス手術を考えてます。」


『オペはいつ頃に?』


「オペ室の空き次第と思っています。」




国内でも有名な病院だから、オペ室は常に混み混みで入る隙さえないほど。
運良く入れるか…、




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