愛されることを受け入れましょう
5.
私が樹くんと距離を置いた頃。同時に、樹くんが私との距離を詰めた頃。

樹くんは私をお出掛けに誘った。ママ達なしの、二人だけのお出掛け。今思うと、これが今の私達の状況を作った最初のきっかけだ。

樹くんから離れようとしている私には受け入れがたいお誘いだったけど、妙にはしゃいだ母親達が嬉々として、あっという間にセッティングされてしまった。

初めては映画。当時話題だったハリウッドの超大作アドベンチャー映画で私も興味あったし、ママがお小遣いくれるからって自分に言い訳して出かけた。
もちろん、出かけちゃえば楽しい。だって相手は樹くんなんだもん。小ちゃい時からの仲良しと出掛けて、楽しくないわけがない。

そして大満足で終わったお出掛けは当然のように2回目を生む。

私も計画を聞いた時は渋るけど、出かけちゃえば楽しい事は分かってるんだし、完全に抵抗するのは難しい。

私は心の中の葛藤を持ったまま、樹くんとのお出掛けを続けた。

そんな私を樹くんはやっぱりお姫様みたいに扱ってくれるから、出掛けるたびに好きにならないって自分に言い聞かせるのに必死だったけど。
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