時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~

戦力皆無の一般人





一般人で、しかも人間なんだから襲われればひとたまりもない。沖田の意見に土方も頷いた。



「とりあえず。朝日奈、お前は建物外に一人では出ねーように。屯所内の結界を強めるか……斎藤、伝えてくれ」



「御意」



土方に命を受けた斎藤は、心なしか嬉しそうに頭を下げた。



なんだか、超足手まといで申し訳ない。だからって、戦えって言われても困るし……でも、自己防衛だけでもできるようになったほうがいいよね。



「朝日奈君」




『はい』




近藤は、一花の考えている事を見透かしたように、優しく微笑んだ。




「自身の事を迷惑や、足手まといだと考えているのなら。それは違うぞ」




『事実、もう迷惑はかけてます』




外魔に襲われたときだって、助けてもらわなきゃ私は死んでいた。




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