哀しみの最果て
そう呟き後部座席へと雑誌を投げ入れた。


それから数十分待っていると駅の方から歩いてくる鈴花の姿が映った。


宮部は車を降り、高々と手を振る。


鈴花も気付いたようで小走りで近づいてきた。


「すいません。お待たせしました。」


「いえいえ。突然呼び出してしまってすいませんね。では、早速柿沼さんのアパートへ行きますか」
< 55 / 177 >

この作品をシェア

pagetop