[実話]16歳〜私の生きた道〜
ワタシキタナイヨ…
年が明けて、私もひとつ大人に近づいた。
毎年恒例の本家での挨拶。
だけど、そこでも私は、ただの『キチガイ』としか扱われなかった…。
本家の一番奥の間にいるように母親に命じられて、広い家を急いでその部屋に向かう。
すれ違いざまに叔母が私を汚いものをような目で見ながら、
「本当に気味が悪い子ね…」
と言うのが聞えて胸が苦しくなった。
急いで奥の間に行き、ひとりで目を閉じて横たわる…。
健さんは、今頃何をしているのかな?
実家に帰ると言っていたけど…。

1日1日と日にちは過ぎ、長かったような冬休みも終わって、新学期が始まった。
教室に入ると、妙な違和感を感じた。
こそこそとクラスの女子が何かを話している。
視線や音に神経をとられ、その日は勉強に手がつかなかった。
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