会社に入り航と別れて真っ先に携帯コーナーの休憩室に向かう。


昨日のこと、山野さんとりんちゃんさんに謝らなきゃ。


「おはようございます」


休憩室に入るやいなや机を囲む群れに挨拶する。


「おはよう。やっとシフト出たよ」


そばにいたつり目さんがシフトの紙をくれた。
昨日國分さんが言ってたのは…あ、だめだ。
ちょうど連勤が被ってる。

着替えてから國分さんに知らせよう。


山野さんはどこだろう。
群れの内側を覗き込む。

あ、いた。
群れの中心に。


「んー。やっぱ、高木ちゃんシフト作るの下手くそだな。これからも俺が作る」

「だよね〜。そうだよね〜。これからもお願いするね。あっでも、寺内さんになんか言われたら僕が作ってるって事にして〜。お願い」


「うん。早速編集してもいい?」


「もちろんだよ!僕が作ったから大変な事になってるよね〜。それは分かるんだけど、直し方が分からなくて〜。ごめんね〜」


山野さんにペコペコお願いする高木さん。
どうしてこの人がマネージャー?
完全に立場逆だよね?



山野さんがシフトを直しはじめて、周りが動き出した。


「ツノさんここいらないって」
「森ちゃんここやめてこっち」
「つり目にここ伝えて」
「つり目、ここ中番」


ものすごいスピードで情報が回ってる。


なんなのこの協調性と団結力とチームワーク。すごすぎない?
ていうか、直したやつコピーした方が確実じゃない?


周りでごちゃごちゃ言われて山野さんは集中切れないのかな。


「ゆーちゃん?この日お休みだって」


「へ?あ、ありがとうございます」


つり目さんに呼ばれて我に返る。
色々考えてたらボーッとしちゃってた。


「はい、できた。貼っとくから各自確認して」


ほんの数分で編集した山野さん。
仕事早いなぁ…。


「どうもありがとうね〜。助かるよ〜」


「いいえ〜。さっ、一服しよ」


タバコと携帯を持って群れから脱出した山野さんを追いかける。

昨日のことを謝るために。

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