「でも、お前もふざけんなよ。
俺が顔洗って冷静になろうとしてる間に家を出るとか。しかもこんな時間に……心配するだろ」

そう言って、眉間に皺を寄せながら私にデコピンしてくる。
私も、さっきの自分の行動はあまりに子供っぱかったと反省し、今度は私が「ごめんなさい」と素直にお詫びを口にした。


迷惑と心配を掛けてしまった。

それに。
少し分かり辛い部分はあったものの、彼はちゃんと私のことを想ってくれていた。

それは今に始まったことじゃない。今までも、ずっと……。

それなのに、私は彼の気持ちを疑ってしまった。疑って勝手に不安になってしまっていた。


申し訳ない気持ちでいっぱいになる。



それと同時に。




私が疑っていたのは、彼の気持ちだけじゃなかったということに、気付く。