人間複製機
欲しがり
薄暗い部屋の中、床に散らばる1万円札の上に胡坐をかいて口角を緩めている。


「まだまだ……まだまだ沢山……」


狂ったように呟いて、灰色の小ぶりな箱を撫でまわす。


次の瞬間箱の中から万札があふれ出し、そいつは歓喜の声を上げて笑い始めた。
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