私がキスしたいのはあなたです。

回想

「ねえ!!!小川って、なんであんなに綺麗に泳げるの!?」


水泳が終わると、私はすぐに小川に声をかけた。


「え?あー………小さい頃からやってたからかな。」


「そうなんだ!すごいね!かっこよかったよ!」


「あ、ありがとう。」


私の興奮に圧倒されながらも、褒められたことは照れ臭かったのか、小川の耳は真っ赤だった。


この時から、小川と私はよく喋るようになり、仲良くなるのにそんなに時間はかからなかった。


今まで気が付かなかったけれど、小川はただの人見知りで、慣れれば普通に喋る。ずっと話したことがなかったから、ただの無口な人だと思っていたのは私の勘違いだった。


ある日、小川のところに一人の女の子がやってきた。


同じクラスの三上 夏(ミカミ ナツ)だ。


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