――四月中旬。

 陽太くんは相変わらず、私を甘やかしてばかりだ。

 この前は彼の自宅のキッチンで料理中、包丁で指先を少し切って声を上げてしまった私の元へ駆け寄ってきたり。
 湯上がりに髪を乾かそうとしたら、彼がやってくれたり。



「ん、来て」

 週の半分は合鍵を使うようになって約半月が経ち、食事の後は彼にハグされるのが定番になった。
 今夜も一緒に後片付けをしてすぐに、両腕を広げた彼の胸に頬を寄せる。


「……ご飯、美味しかった。ありがとうね」
「うん。陽太くんも、いつも手伝ってくれてありがとう」

 私の髪を撫でてから、手を引いてリビングのソファへ。
 隣り合って座ればいいのだろうけど、彼の脚の間が私の指定席だ。