昼下がりの情事(よしなしごと)
Chapter 6 *和哉*
天野と目が合った瞬間。
今だ、と和哉は思った。
「……あなたが、土日に家を空けることが多かったって、美咲から聞いたんですけど」
先日、天野から会社の方に電話がかかってきて、 美咲の今後について話すために、今日このホテルで会うことが決まったときから、言おうとしていたことだ。
「もしかして……
お子さんたちに会ってらっしゃったんじゃないんですか?」