あなたに追いつきたくて

知らない想い

「ねぇ、綾花」

「ん~?」

「俺のことどう思ってる?」


「えっ?どうって…良い友達だとおもってるけど…」

「そっか。」

やっぱり、俺は君の中で男としてうつってないんだね

俺はこんなに好きなのに、えっ?って顔をしている綾花は鈍感すぎて恐ろしいと思う。

「歩斗…?怒ってるの?」

「別に、怒ってないよ」

「なら、良いんだけど…」

そこから会話なんて続かなくて下を向いて歩く綾花に俺はなにも言えない。

なにも気にせず歩いていると狭い道にはいった


ブーンと車の音がする。なるべく危なくない方を歩かせていたつもりだったのに綾花は俺の少し前にいて車道に近い道を歩いていた。

「あぶないっ!」

「へっ?」

咄嗟に綾花を引き寄せた


「車道側は俺が歩くから…」

上を向いた綾花は涙目だった。


「ごめん、腕痛かった?」

「違う、歩斗に嫌われたと思ったから…」

「嫌いじゃない、俺は、綾花こと…」

「なに?」 

「いや、なんでもない、。ごめん。」


好きな奴泣かして好きも言えないとか俺だっせぇな。

綾花の家の前につくと2人で少し立ち止まった

「…送ってくれてありがとう!」

「いや…」

「じゃあね」



「待って!」

「えっ?」

「さっきの、本当はなんでもなくないんだ。俺は異性として綾花のこと…好きだから。」

彼女はびっくりしたように目を見開いた

「ありがとう、私ずっと友達だと思ってたから…//」

「うん、知ってる。」

あぁ、このまま振られるのか俺。今まで告ってきてくれた女の子ってこんな気持ちだったんだなと今更気づく。

「えと、だから、あの…少し考えさせて欲しい…かな?」

「分かった。」
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