天神学園の奇妙な案件
だったら嫌いだ
龍一郎とすずが協力関係を築き、歴史改変に挑もうとしている頃。

「…会長が?…会長が?…」

譫言のように呟く蛮の後ろを、ルナは呆れたように歩いていた。

ティーダは蒲公英を送っていくという事で、別方向へ帰っていった。

今は蛮とルナの2人きりだ。

「…そんなにバルトメロイが悪者だったら困る訳?」

ルナが言う。

「勿論だ」

蛮は振り向いた。

「会長は、素養のない僕を見捨てずに、ヴァンパイアハンターのイロハを教えて下さった。師であり恩人だ」

「そして捨て駒に使われた挙句、私を倒せない未熟者と分かって鞄に詰められて放逐されたんでしょ?」

「……」

辛辣なルナの言葉に、蛮は黙り込む。

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