Re:ヴェーク 《起》

昼休み

_昼休み

龍我は、陽に校内を案内してもらい、だいたいの場所は頭に入れた。
最後に、学食へ連れて行ってもらい焼きそばパンといちごオレを買って屋上へ出た。
屋上と言っても、プールがあるため広々と使える訳ではなく、隅っこの方で皆で固まって食べた。

「どうだ?慣れそうか?龍我」

コンビニの弁当を食いながら陽が聞いてくる。

「あぁ、なんとか」

龍我がそう答えると、他の2人がよかったと安堵していた。

1人は、
峰屋 泉河(Mineya Senga)
身長は低く、160cmぐらいしかない。
髪は金髪に染めており、肌は白く透き通っていた。
鼻だちはよく、口も小さい。目も細く射るような目で
数多の女子のハートを射抜いてるそうだ。
女子からすれば、まさにクールガイ。
たぶん、こいつが髪の毛を伸ばしたら相当な美人になるだろう。
ちなみに、弓道部に入っているとか。
最初はちょっと人見知りをする性格のようだが、話してしまえば明るく、気遣い上手で場をよく和ませるやつだった。


もう1人は、
緋堂 勇真(Hidou yuuma)
バスケ部に入っていて身長は中くらいの173cmぐらい。
たいした顔の特徴もなく、「その辺にいそうな人」という感じの印象しか見受けられなかった。
だが、バスケをやっているせいかジャンプ力が半端なく、高い所の物は背の高いやつではなく勇真に取らせるというのが常識らしい。
とても気さくで、誰とでもすぐ打ち解ける性格のお陰か、友達は非常に多いようだ。

「そういえば、龍我はなんか部活入らないの?」

泉河が言う。

「今のところは入るつもりは無いかな」

「なんでだよ!せっかく背が高いんだからバスケ部かなんかに入ればいーのに!俺からすると羨ましいんだからな!」

泉河が半ば拗ねたように言う。
それを見た陽と勇真が、泉河に冷やかしながら
ヘッドロックを決めると昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
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