クールな部長は溺愛同居人!?

地獄の入口

お姉ちゃんが結婚したのは５年前。

私が高校３年になったばかりの春のお話。

白いチャペル
青い空　緑の芝生
穏やかな春風。

薬指に光る指輪を輝かせ
お姉ちゃんは私の頬を優しく触る。

「泣かないでよ」

「泣いてないもん」

そんな様子を見て
両親は苦笑い
そして姉の旦那様は優しく笑う。

「未亜（みあ）」

７つ上のお姉ちゃん。
背が高くて綺麗で
賢くて優しくて
ずっとずっと私の憧れの人。
大好きなお姉ちゃん。
シスコンの私。

年が離れているせいか
小さなお母さん気分で私の面倒をみてくれた。
抱っこもミルクも寝かしつけも全部お姉ちゃん。
大きくなるにつれての悩み事も全部相談にのってくれてた。

私の大切なお姉ちゃん。