【完】こちら王宮学園生徒会執行部

・Liberte








「んん……」



まぶしい。

朝……なのは、その眩しさのおかげでなんとなくわかる。っていうか、あたたかくて、心地良い。



「………」



あまりの心地良さに再びまどろみに引きずられそうになりながら、まぶたをそろりと持ち上げれば。

目の前にあるのは綺麗すぎる顔で。



思わず周りを見回せばもう随分と明るい。

……深夜就寝早朝起床が当たり前な彼が、まだ寝てるなんてめずらしいな。



あたたかかったのは、どうやら彼が抱きしめてくれていたかららしく。

手を伸ばして、そっとやわらかな髪を撫でる。



「ん……、」




やけに色っぽい声で身じろぐ彼。

見つめていたら数秒後にはまぶたを持ち上げて、「おはよう」とやわらかくわたしに告げる。



「お、はよう……」



「……ひさしぶりにゆっくり眠ったな」



……どちらのことを言ってるんだろうか。

わたしも最近眠りが浅くて寝付けなかったのだけれど、今日は比較的穏やかに眠れた。途中で目も覚めてないし。



……まあ彼と夜中の甘い時間が起こる前には、寝付けなくて情緒不安定で泣くっていう失態を犯してしまったけど。

ああ、そうだ。あとで夕帆先輩にリナさんのことを聞いてみよう。



「いま……8時過ぎか。

どうする? 起きて朝飯にするか?」



わたしの肩を抱き寄せながら、問うてくる彼。

「んー」と一瞬悩んでから、甘えるように身を寄せた。



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