オオカミ社長は恋で乱れる

オオカミ社長は恋で乱れる

「悠！凛！遊んでいないで早く着替えよう。ママはもう支度終わったよ」

バタバタと朝の準備が私の日課。

６時に起きて朝食の支度をしてから子供達を起こす。

寝ぼけ眼の２人と一緒に食べたら、まずは自分の出勤準備。

その間に遊んでいた子供達の着替えを手にして、保育園への登園準備にかかる。

まだ３歳の２人はじゃれ合い、手間取りながらも何とか支度が整うのはタイムリミットの７時３０分ギリギリ。

その日に出すゴミ袋を掴み、３人揃って玄関を出て、ゴミ捨て場にゴミを捨てたら２人を自転車の前後に乗せて保育園へ向かう。

２人共保育園へは嫌がらずに行ってくれるからこれだけはありがたい。

「おはよう！悠くん、凛ちゃん」

「「おはよう」」

さすが双子の我が子供たち。

息ピッタリに先生へ挨拶する様はいつもながら笑ってしまう。

「よろしくお願いします。悠、凛、行ってらっしゃい」

いつもならここで保育園を後にするのだけど、今日は夏美先生に呼び止められてしまった。

「あっ清水さん、ちょっといいですか？」

「はい、大丈夫です」

そう答えてもう一度夏見先生と向き合った。