「うーん……どうしよう……」


少し遅めの昼食を社員食堂でとった私は、目の前で悩ましげに唸るミオリを眺めながらコーヒーを飲んでいた。

桐島さんが関西にある関連会社に出向して、もうすぐ半年になる。
あれからの私たちはというと、付き合っているのかいないのかわからないような状態だ。
あちらへ行ってからも忙しい彼は、こちらへ来ることがあっても仕事絡みのついでに私と会う程度で、必ずと言っていいほど日帰り。一度も泊まったことはない。
連絡も一週間に一度か二度、SNSにメッセージが入るだけで電話はまれ。

そんな状況だから私自身が彼の元へ行くことも躊躇われて、一度も訪ねたことはない。
当然ながらキス止まり。

桐島さんは『一年で戻ってみせる』とは言っていたけれど、それはあくまでも彼の野望であって実際そうなるかといったらわからない。

そんな曖昧な付き合い方をしてきているから、今日が私の二十六回目の誕生日だということも桐島さんには話せていなかった。
この分だと今夜はひとりぼっちのバースデー確定だ。

私がため息を漏らすと同時に、ミオリも目の前で大きなため息を吐く。
彼女がさっきから頭を悩ませているのは、結婚披露宴の招待客の席次表だった。

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