極悪プリンスの恋愛事情
温もり
相崎くんに振られた次の日。
学校に来るなり、私は死んだように机の上に突っ伏していた。
「もー、相崎に振られたくらいでそんな落ち込まないでよ」
しかし、そんな元気のでない私にも、皐月は容赦なく言葉を落としてくる。
「落ち込むに決まってるじゃん………」
昨日は本当に散々な一日だった。
告白をしたのは自業自得として、せっかく相崎くんがカーディガンを渡しに来てくれたにも関わらず、床に落としたまま逃走。
挙げ句の果てには日誌まで放り出して、ついさっき先生に怒られたばかり。
「うぅ………相崎くんと顔合わせたくない………」
「告白なんて日常茶飯事だろうし、あっちは気にしてないと思うよ?」
「私が気にする」
「あはは、今にも凍えそうな顔してんね」
「寒いのはカーディガン着てないからだもん。無くしちゃったし……」