近年は、昔ながらの『見合い』という形式は鳴りを潜めつつある。

なぜなら、合コンに始まり、結婚相談所や、様々な場所で開催される婚活パーティーなど、男女が出会う場はあちらこちらにあるからだ。

それを逆手に取ったのが、親友、桜木公香の叔母、小泉花香女史、四十三歳の美魔女だ。

花香女史は、実業家のご主人を後ろ盾に『見合い屋』という事業を始めた。パンフレットに寄ると設立は今から十年前。

『見合い屋』はその名の通り、見合いをお膳立てする事業だ。それも古式ゆかしいやり方で……仲人を立て、釣書を交換し、見合いの席を設け、お互い気に入れば結婚へのカウントダウンが始まる、というシステムだ。

これが意外にも、今時女子のハートを掴んだ。
公香曰く、「ヒットの理由は、その背景にある」だそうだ。

その一つは、基本料金に含まれるサービスが超豪華なこと。

見合い当日は、敷居の高い高級料亭や著名ホテルでの食事はもとより、リムジンでの送迎、着物やドレスのレンタル、着付けやヘアーメイク、といったものが追加料金無しで付いてくる。

更にもう一つ、仲人が全員、弁護士資格を持っているということだ。