「いや、警察に通報しておいたから、飼い主が現れたら引き渡すつもりだ。もし現れなかった場合は飼い主を探すつもりだが、それまでの間はうちで面倒をみたい」


秋人はタオルにくるまれた猫をふかふかのソファにそっと置いてから、ごく冷静に決まったことみたいに告げる。


「何言ってるのよ!?誰が面倒見るのよ?
大体猫の食べるものもないでしょう」


そもそもここは秋人の家なのだから、秋人が面倒見るなら勝手にしたらいいけど、しょっちゅう日付けが変わって来る頃に帰ってくる秋人が面倒見れるのかしら?

私は、絶対に嫌よ。


「それなら問題ない。
必要なものは全て揃っている」

「え?」


濡れたスーツのネクタイと上着だけ脱いだだけで、自分の着替えもしないうちに、秋人は収納クロークの中から何やら大量に取り出してきた。

キャットフード、食器、よくペットショップに置いてあるような猫のベッド、猫のトイレ、トイレ砂、爪とぎ、それから猫のおもちゃまで......