いつだって不安で
いつだって会いたくて

こうして会っていても

自分に自信がなくて
隣にいるのは私じゃダメだって


「……こんな気持ちになるなんて思わなかったから」


思いが通じて付き合う事になったら嬉しくて楽しくて幸せで、そのはずなのに。


主任が私に教えてくれたのは

せつなくて
苦しくて

貪欲なまでに主任との時間を求めてしまう自分。

そんな気持ち今まで感じた事がない。




今までの彼は一緒にいれば毎日が楽しかった。

苦しいとか
胸が痛いとか
そんなの知らない。


主任と一緒にいるときはすごく幸せで
その分、一人になった時の落差が激しくて。


どんどん欲張りになって
いつも主任と一緒にいたくて
独り占めしたくて


「どんな、気持ちですか?」

「え?」

「一言で言わなくてもいいです、思った事思った順に口に出してくれたらいいです」

「主任の隣に並ぶには私では役不足です…」

「あとは?」

「会った後にすぐ会いたくなって……」


段々主任の表情が強ばっていく。
それでも主任はその先を促すように言う。


「最後まで聞きますから、思ってる事全部、続けてみて」

「主任といると胸が苦しくなります」


どうしていいかわからなくなる。


「だから、もう……こんなだったら、やめ――――」


続けてみてって言ってたのに、その言葉をつづける事は叶わなくて、いつの間にか主任にその言葉ごと呑みこまれていた。


突然の事に見開いていた目をゆっくりと閉じると、あとは優しいキスが待っていた。

じんわりと幸せな気持ちが胸の中からあふれだした頃、そっとその唇が離された。


「モモ、その言葉だけはダメです」


私が何を言おうとしていたのか主任にはわかってそれを阻止しようとキスしたんだ。


「でも」

「まだ二人で一緒に考えてもいないうちにそれを言うのは許しません」


厳しい表情で言う主任。
厳しいというか、辛そうな顔。


そんな顔をさせているのは私?
だったらなおさら……


「主任だってこのままでいいなんて――――」
「いつまでもこのままでいるつもりはありませんよ、でもあと少しですかねぇ、モモ?」


私?
何があと少し?

主任の言ってる事さっぱりわからない。


「待ってますから、早く追い付いてきて下さいね」


主任はそう言ったあと瞼にもキスがおとした。

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