20代最後の夜は、あなたと
たぶんそれは、元カレにフラれて落ちこんでる時だ。


あの頃のことはよく覚えてない。


ただ必死に、やらなきゃいけないことをしていただけの毎日。


もがいてあがいて苦しんで、仕事に逃げていた日々。


「たぶん、男関係なんだろうなって思ったけど、まあ俺にはどうすることもできないし」


「それは、お気遣いありがとうございました」


「あの頃から、俺さ・・・」


伊勢くんが何か言いかけた時、


「おまえら、堂々とサボってないで、さっさと社に戻れ」


霧島課長が私たちの座るテーブルを見下ろしていた。


「すいません課長、僕が宮本を誘ったんです」


伊勢くんはサッと立ち上がり、謝った。


「そろそろ戻れよ」


霧島課長は、一人で駅へ向かった。


あれ、奈緒がいない。


「宮本、そろそろ行こうぜ」


「う、うん」


ワリカンで会計を済ませ、駅へ急いだ。


2時間も頑張ってたのに、あの上から目線のセリフに、ほんとムカついた。


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