それにしても綺麗な顔してるなぁ…
客間まで連れてきたその美少年をまじまじと見つめる。

「朱、お茶持ってきたよ。大変だったねぇ。」
襖を静かに開けて、おばぁちゃんが入ってきた。

「ありがとうおばぁちゃん。
この人鳥居のところで倒れてたんだよ。いつ来たのか
な…」

おばぁちゃんに事情を話していると
「ん…」と声がした。

「ここ……どこ…………?」
「あ、えっとここは見里神社です!!見里神社!」

「君は…?」
「わ、私は見里朱。朱色の朱であき、って読みます。」

凛とした声と零れ落ちそうなほど綺麗な目が私に向かっている。

その男性はむくりと起き上がった。
「ありがとう、朱。おばぁ様もありがとうございま
す。」

突然の呼び捨てに戸惑いながらも、いえいえと首を横に振る。おばぁちゃんもいいよ、と言いながら
「あんた、家はどうしたんだい?なんであんなところで
寝てなんか……」
と、疑問をぶつけた。

「それが…父親に追い出されてしまって。行く宛もなく歩いていたらなんだか懐かしい雰囲気の神社があったので。」

どうも父と喧嘩した、ということらしい。
でもふつう神社で寝るか……?

「そうなのかい。可哀想にねぇ。今夜は?泊まるところはあるのかい?」
「それが…今日もここの鳥居で寝ようかな、と。」
今日もあの鳥居で寝ようとしてたのか!?
心の中でそう突っ込んでいたら、おばぁちゃんが名案を思いついたかのようにそうだわ!と声を上げた。

「うちに泊まればいいのよ!」
「ちょっとおばぁちゃん!?!?」
「いいんですか……!?」
いっせいに全員が大声を出す。

「確か朱の部屋の隣空いていたはずよ。早速準備しましょう!
ところで貴方……お名前は?」
「ありがとうございます!
明日野 尚。17歳です。」

「……へっ?!同い年だったんですか!?」
「あぁ、俺も桜坂学園2年だからね。」
「ぇぇえええ…!!」

爆弾発言をされて驚きを隠せない私をよそに、泊まる話は着々と進んでいる。

「今日からよろしくね、朱。」
「むむむむむりです!よろしくなんて出来ませんー!!」

こうして明日野さんと私の少し甘い同居生活が始まった。

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