真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
真心の愛を君に......。

「プロポーズ」 ーー広務Ver.ーー

飛行機の窓から望む空は地上から見上げるよりも遥かに壮大で、自分の存在など、この世界において、ほんのちっぽけなものだと思い知らされる。

それでも、この胸に詰まった愛情だけは唯一、広大な青空に勝るほど遠くまで澄み渡り、奥深くまで輝きは絶えず、常に万感の想いで彼女へと注がれている。

ーー優花......。

君は、その愛おしい姿に、どれくらい俺の想いを蓄えてくれているんだろう?

有り余るほどに。君への想いは、たゆまなく湧き上がってくるというのに、何かこう焦燥感にも似た掴み所のない虚しさを覚えるのは、君が、あの夜に打ち明けてくれた幼い頃の寂しさを俺が完全に消し去ってあげられていない......、そんな不安から来ているのだろうか?

それなら、優花。俺は今夜、君に誓う。

これからの人生は、俺の傍にはいつも君が、そして、君の人生には空虚や待ちぼうけ、孤独......君を苦しめて悲しませる魔物から全力で守るために、俺がいつも君の傍にいる。

プロポーズーー。

この小さなエメラルドグリーンの箱は、前に君へプレゼントした、ラビングハートのネックレスと同じブランドのもの。

エンゲージリングに、このブランドを選んだのは、君にラビングハートを贈った時の気持ちが当然今も続いていて、時が経つごとに深くなり結晶化して、まばゆいばかりに美しく煌めいているーーそういう想いを君に受け取って欲しいから......。

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